知床旅29・3度目のヒグマ遭遇と知床八景【夕陽台】

知床旅28・【道の駅 知床・らうす】と名物「黒ハモ丼」」の続きです。

今回は、
知床峠付近で車窓から見たヒグマ
ついに知床八景コンプリート!!!知床八景で最後に訪れた【夕陽台
を中心にお伝えします!

2020年7月29日(水)。夕方。
道の駅 知床・らうすを後にした私達は、ウトロへ向けて車を走らせます。

知床峠付近を走行中に見えた夕陽。
肉眼ではより太陽が大きく、美しく見えていました。

知床峠は行きに通った時ほど大荒れではなかったものの、羅臼岳は夕陽に染まるオレンジ色の雲をかぶり、頂上まで見えませんでした。(行きの知床峠についての記事はこちら

やがて峠越えをしているとまた悪天候になり、強い雨が降っているなと思ったら…!!
車道にクマの親子の姿が!!!今回の子供はまだかなり小さくてかわいいです。

じっくり見たい気持ちはあったのですが、濃霧で視界が悪く、車を停めていると追突されかねないので、ヒグマ親子に注意を払いつつ、徐行して通り過ぎました。

そして、写真こそ暗くて撮影できなかったものの、このあと知床峠―ウトロ間でさらにもう1回2頭のヒグマを見かけました。

この知床旅で計4回、ヒグマと遭遇したことになります…!!!
過去の記事をご覧になっていない方のために、
1度目に出会ったヒグマ親子(詳しくはこちらの記事をどうぞ)。


2度目に出会ったヒグマ親子(詳しくはこちらの記事をどうぞ)。

計4回もヒグマを見れたなんて(すべて乗車中で安全はある程度確保されていたので)ラッキーだったと思います。ヒグマ大好きの主人も大満足していました。

ヒグマのほかにも知床峠―ウトロ間の夕暮れ時は、キタキツネや夕食中のシカの姿を見ることができました。

夕暮れ時にウトロに帰ってきた私達。

何とか明るいうちに、知床八景巡り最後の目的地【夕陽台】を訪れることができました。

★ 夕陽台展望台
北海道斜里郡斜里町ウトロ香川

夕陽台展望台は、少々分かりにくい場所なのですが、知床国設野営場(キャンプ場)を目指して行き、車の場合はキャンプ場のパーキングに停めて、キャンプ場を横目に見ながらの海側に向かって1~2分歩いた場所にあります。

夕陽台からの眺めは…夕陽に染まる空とオホーツク海、朱色の海を背景に黒くずっしりと見えるオロンコ岩(写真中央)、そしてウトロ港を一望することができました。
真冬はここから流氷も眺められるそうです。

美しくもどこか寂しさを感じる、北国の漁港の夕暮れの風景でした。

これで【知床八景】コンプリートしました!!!
旅の前には行けたら全部行きたい…と思っていたのですが、意外に無理せずすべて訪れることができて達成感が湧きました。

オシンコシンの滝(訪問済み)
✓オロンコ岩
(訪問済み/遠景近景
夕陽台
プユニ岬
(訪問済み)
フレペの滝 (訪問済み/夕方
知床峠
✓知床五湖
(訪問済み/高架木道 ・地上遊歩道[前編]
カムイワッカの滝
(訪問済み)


そして…ついにこの日がウトロ最後の夜。【道の駅 知床・らうす】で「黒ハモ丼」の夕食を食べていたのですが、このままホテルに帰るのがさみしくて、またまた前日も訪れた【Cafe and Bar 334】に行き、キールを飲んでしまいました。(バーについての詳しい記事はこちら

次回は…これぞ北海道!!という景色が堪能できる、知床・ウトロから来運までのドライブについてお伝えしていきます!

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大谷翔平選手、ホームランダービー惜しかったですね!!
昨日は手に汗握りながら、その雄姿をハラハラドキドキしつつ応援しながら生放送を主人と観ていました。
結果、1回戦で負けてしまったけど、ソト選手との延長に次ぐ延長…と観衆を十分楽しませてくれましたよね。

今日のゲームは、バッティングの方はゴロでしたけど、昨日ホームランダービーで疲れていたとは思えないほど、渾身のピッチングで感激しました。

下記はWashington Post のオンライン記事ですが、大谷選手の気合いのピッチングのカッコいい写真が掲載されていて、記事では、彼のピッチング、バッティング、走塁が褒めたたえられていて、”international superstar”と表現されていました。

Source: Washington Post (Online Article)

コロナ禍でも彼のニュースは人々の気分を明るくしてくれますね!本当に日本の誇りです!

知床旅16・2度目のヒグマ遭遇!

知床旅15・知床八景【知床五湖】地上遊歩道を歩く~後編~」の続きです。
今回は、北海道・知床国立公園で二度目の遭遇となるヒグマについてお伝えします。

2020年7月28日(火)。午後1時過ぎ。
知床五湖の地上遊歩道散策を終え、すっかりお腹が空いたのでお昼ご飯を食べたいということになりました。

ガイドさんから、地上遊歩道散策の出発点だった「知床五湖フィールドハウス」のお隣にある、知床五湖パークサービスセンターに売店があると聞いて中を覗いていました。

知床五湖パークサービスセンター
北海道斜里郡斜里町遠音別村

知床五湖パークサービスセンター

中に入るとどら焼きなどのスイーツの他、売店には「こけももソフトクリーム」「鹿肉バーガー」の文字が見えました。

知床五湖パークサービスセンター

売店ではやたら「鹿肉バーガー」を推している様子でしたけど…

知床五湖パークサービスセンター

この直前にこんなかわいいシカの姿を見たばかりだし…

エゾシカ@知床五湖

食べたい気持ちになれず、車で知床自然センターへと向かいました。

Source: Google Map

道道93号を知床五湖パークサービスセンターからウトロ方面へ走っていると、
道路脇にキタキツネの姿がありました!

キタキツネ(Ezo Red Fox) @Route 93

車内からズームで撮ってみました。冬毛と違ってふさふさ感が無いせいか、痩せて見える…。耳と手足の先端がこげ茶で、お腹が白くて、かわいいです。

キタキツネ(Ezo Red Fox) @Route 93


そこから少々走ると、今度は前方にヒグマの姿が!!!


母グマと子グマ2頭のようです。

こうして見ると、子グマはけっこう痩せ気味に見えますが…。もちろん餌やりは絶対にNGです。(知床のあちこちの公共トイレに、餌やりが招いたヒグマ射殺という悲しいストーリーが掲示されていました。過去に餌やりをした人がいて、ヒグマは人間からの餌を求めるようになり、人間の生息域に近付くようになり、やがて危害を加える存在となって射殺されてしまったのです。)

ちなみに、このとき2020年ですが、2019年はドングリが10年に1度の豊作で、ヒグマの妊娠着床時の栄養状態が良く、出生率が上がり、2020年は子グマの数が例年より多く認められる、とガイドさんから聞きました。

どうやらまたアリを食べているようです。

この前日に、ヒグマがアリに夢中であっという間に私達の車に近付いてしまい、とても怖かったので、今回はヒグマが道路脇に行った隙を見はからって、ゆっくりと通り過ぎました。


こちらが前日に見たヒグマ親子。この時は、母1頭、子1頭で、体格も上の写真のクマより少し大きそうです。母熊の爪、しっかししてますね!こんなんで引っ搔かれたらダメージが尋常じゃない…、というか致死レベルですね…。

まさか2日連続でドライブ中に目の前にヒグマが現れるとは思っていなかったので、興奮しました。子グマには元気に育ってほしいです。今頃は立派な大人になったかな??

次回も知床国立公園についてお伝えします!

知床旅14・知床八景【知床五湖】地上遊歩道を歩く~中編~

知床旅13・知床八景【知床五湖】地上遊歩道を歩く~前編~」の続きです。
今回は、知床八景【知床五湖】のうちの「三湖」周辺の風景をご紹介します。

2020年7月28日(火)。午前11ごろ。
地上遊歩道大ループ(知床五湖すべて)全周3.0kmの、四湖~三湖へと歩く私達。
>> 高架木道散策についてはこちらの記事
>> 知床五湖の「五湖」「四湖」については一つ前のこちらの記事をご覧下さい!

今回ご紹介する場所は、「三湖」周辺、下のマップ(知床五湖公式HPより引用)の赤線の辺りです。

高架木道・地上遊歩道マップ(知床五湖公式HPより)

散策中に見かけたキノコシリーズ。
ガイドさんが名前を教えてくれました。

これはハナビラダクリオキン
なんだか脳みそみたい…。アカキクラゲ科のキノコだそうで、キクラゲと聞いて、ああ確かにそんな雰囲気あるなと思いました。


これはホウキタケ。形が箒に似ていることに由来していそう。


これはサンゴホウキタケ。確かに海の珊瑚みたいな色と形ですよね。


地上遊歩道では、知床五湖のうち、三湖が最も歩道の近くに位置していて、そのおかげで色々な角度から様々な表情の三湖を見ることができました。


三湖の湖面を隊列を組んで泳ぐカモたち。この時は一時的にけっこう雨が降っていたので、湖面に水紋が見えています。


上の公式HPのイラストマップにもちらっと描かれているように、三湖では蓮の花がたくさん見られます。


午前中の散策だったため、蓮の花が咲いている姿が見られました。ガイドさんに、お昼頃に花が閉じてしまうので、この風景は午前中の散策の特権ですよ!と言われました。


少し前まで雨が降っていたのに一瞬だけ青空が顔を出してくれたので、急いで青空と木々の緑に覆われた散策路の美しい風景を写真に収めました。

三湖の脇をずっと歩いていたのですが、三湖の看板がある写真スポットにやって来ました。

知床五湖散策を始めて早々に、ガイドさんに「五個も湖を回ったら、後でどこが何湖だったか分からなくなりそう~」と話したところ、「湖と写真を撮るときに指でその湖の数を示しておくと後から分かりやすいですよ。」とのアドバイスをいただきました。

お陰で、本記事を書くときにどれがどの湖か判別しやすかったです。

次回は、「地上遊歩道を歩く~後編~」として、四湖と五湖の散策風景をお伝えします。

知床旅13・知床八景【知床五湖】地上遊歩道を歩く~前編~

知床旅12・ヒグマ講習@知床五湖フィールドハウス」の続きです。

2020年7月28日(火)。午前10時ごろ。
知床五湖フィールドハウスで安全な散策ための講習を受けた私達は、ガイドさんの引率で地上遊歩道へと案内されました。
>>高架木道の散策については過去の記事「知床旅6・知床八景【知床五湖】高架木道を歩く」をご覧下さいね!

地上遊歩道は下のマップ(知床五湖公式HPより引用)のように
・大ループ(知床五湖すべて)全周3.0km
・小ループ(一湖と二湖)全周1.6km

の2コースがありますが、私達は大ループのコースを歩きました。

高架木道・地上遊歩道マップ(知床五湖公式HPより)

今回はマップに赤線を付けた五湖~四湖までをご紹介します。

前回の記事でご紹介した通り、この時期はヒグマ活動期なので、ガイドさん引率の場合のみ(要予約)この地上遊歩道を歩くことができます。私達のグループは、私達2人のほかに20代のカップルが1組とガイドさんを入れて5人でした。
各グループ10分ずつ間隔を空けて散策をスタートしますが、ガイドさん同士はヒグマの出没に備えて、いつでも危険な場合は散策を中止できるよう、無線で連絡を取り合っていました。

歩き始めてすぐに、「ヒグマの足跡がありますよ!」とガイドさん。
確かにぬかるみのところに足跡がありました!恐怖と興奮が入り混じった気持ち…。

ヒグマはオスの方がメスより奥地に生息しているとのことで、ガイドさんによるとトレッキングで見かけるヒグマは推定でメスとその子供だそう。
また、雌グマは、本当は人間と出会いたいわけではないのですが、雄グマが雌グマの性的受容性を促すために子グマを殺してしまうため、子グマを雄グマから守るため、人間の近くの方がマシ…ということで、雄が警戒して出没しづらい人間が現れる周辺で行動するそうです。…知らなかった!

ガイドさんと歩くと、歩きながら色々なことを聞けるのでとても勉強になります。

ガイドさんはヒグマに我々の存在を知らせるべく、パチパチと手をたたきながら、「ほ~い、ほい、ほい!」と低音で大きな声を出しで歩きます。


茂みに動物がいる!…と思ったらシカでした。口に草をくわえ、朝食タイムのようです。

こちらも愛らしい目をした、まだあどけなさが残る小鹿です。かわいいです~。


絵本に出てくるようなキノコ。ガイドさんにベニテングダケですよ、と教えてもらいました。Wikipediaによれば、イボテン酸という毒成分を含むそうですが、イボテン酸は強い旨味成分でもあり(!)、少量摂取では重篤な中毒症状に至らないことから、長野県の一部地域では塩漬けにして摂食されている場合があるんですって!!


こちらはヒグマが登った爪跡がある木です。


分かりやすいように赤枠で爪痕の部分を囲みました↓

ガイドさんによると、恐らく雌グマが雄グマから逃げるために登ったのではないかということです。

こちらは、知床五湖のうちの1つ、五湖です。

前日に高架木道を歩いたときは、晴れていたのに、この日は曇り、時々雨というあいにくの天気で色のトーンも暗めです…残念…!!

こちらは花が咲いている菩提樹の木。良い香りがします。

ちなみに、この時のガイドツアーでは、ガイドさんのご厚意により「せっかく知床にいらしたので、マスクは外して美味しい空気を吸って下さい。」とのことで、マスクを外し(ガイドさんは付けていました)、もう1組の参加カップルとはソーシャルディスタンスを保っていました。そのおかげで、森林の美味しい空気を楽しむことができました。

こちらは、知床五湖のうちの1つ、四湖です。

知床連山が雲を被り、その姿を見せてくれていません…。

四湖の湖面を泳ぐ水鳥のつがいです。

次回も、この続きの知床五湖地上遊歩道散策についてお伝えします。

知床旅12・ヒグマ講習@知床五湖フィールドハウス

2020年7月28日(火)。
朝、知床第一ホテル(ホテルについての記事はこちら)を出発して、知床国立公園へ。

この日は、知床五湖の地上遊歩道を歩くガイドツアーを予約していたため、ガイドさんとの待ち合わせ場所であった、知床五湖フィールドハウスへと向かいました。

知床五湖の散策は、大きく「高架木道」と「地上遊歩道」の2つに分けられるのですが、その詳細や高架木道の散策編については過去の記事「知床旅6・知床八景【知床五湖】高架木道を歩く」をご覧下さい。

知床五湖フィールドハウス
北海道斜里郡斜里町遠音別村

私達が訪れた時期は7月で「ヒグマ活動期(5/10-7/31 ※2021年の公式HP情報による)」だったため、地上遊歩道を歩くには、知床五湖登録引率者に登録されたガイドによるツアー(有料・要予約)への参加が必要でした。
そんなわけで私達も事前に知床五湖公式HPから、ウェブでガイドツアーを予約していました。

まず最初にガイドさんとフィールドハウスで待ち合わせをし(私達を案内して下さったガイドさんがちらっと柱の陰に写っています^^)、その後、講習を受けてから散策をすることになっているのですが、早く着いたのでフィールドハウス中の展示物を見てみました。


20007~2009年とデータは古いですが、やはりクマ目撃情報が多いのは5月~7月で、中でも最も高頻度に目撃があるのは私達の訪れた7月だそうです。

知床五湖の公式HPを見ると、「ヒグマとの危険な遭遇が発生した場合は、ツアーが中止されることもございます。」と書かれているのですが、
下記の2011~2013年のデータによると、トレイル(「地上遊歩道」のことではないかと思います)のオープン率は59.8%と、思ったより低くて驚きました。


さて、フィールドハウス内に入り、立入認定申請書にを記入して待っていると、ツアー予約時間となり、ガイドさんから受付の横の「地上遊歩道入り口」へ案内されます。
この先は…、

まだ遊歩道入り口ではなく、講習室となっています。

散策の前に、ヒグマの出没に備え、安全に散策を楽しむための10分間の講習を受けます。

印象に残ったのはガイドさんから「”ヒグマの生息地にお邪魔している”という感覚を持って散策するように」と言われたこと、ヒグマに”ヒトが来ましたよ~!”と知らせる声の出し方(「ほ~い、ほいほい」という低い声)です。
この発声は、この後別の場所を主人と2人で歩く時も活用しましたよ~!!

講習室に置かれていた「コース案内&ヒグマ情報」を見ると、この前日に高架木道脇と五湖での目撃情報が記されていました!!

ちなみに、先日記事にしていますが、私達もこの前日にヒグマを目撃しています。

こちらも講習室に掲示されていた、ヒグマ目撃の際の注意事項です。

大前提として食べ物の持ち込みは禁止となっています。

講習を終えると、ガイドさんから「立入認定証」を渡されます。

さて、これで晴れて地上遊歩道の散策へ~!!
下の写真の後姿はYoukey夫です、笑。

次回は、地上遊歩道散策(大ループ・全周3キロ)について、たくさんの写真と共にお伝えしていきます!

注記:タイトルの「ヒグマ講習」は講習の正式名称ではありません


知床旅7・知床五湖付近でヒグマに遭遇!

知床旅6・知床八景【知床五湖】高架木道を歩く」の続きです。
今回は、知床五湖付近で遭遇したクマについてお届けします!

2020年7月27日(月)。
知床五湖の高架木道を歩き終えた私達は、17時50分頃、再び車に乗り込み、ウトロのホテルへと向かいました。

知床五湖を後にし、少し走ったところで、道路脇に先端が白くて細長いしっぽの…

あ~、草むらに入ってしまって見えない…残念!

…と思っていたら、草むらから出てきたのは、

やっぱり!キタキツネでした。
日本でキツネを見るのはうん十年ぶりでした(アメリカでは見ていましたが)。

まるで幼いころの絵本に登場するキツネのイメージそのままの、細い目が吊り上がってキリっとした顔立ちのキツネでした。
目が吊り上がっているけど、かわいいです。


夕暮れ時の知床連山を眺めつつ、

更に車を走らせ…
知床自然センター】目の前の、国道334号に差し掛かったところで、(下の地図矢印の辺り)

なんと、突然2匹のヒグマ親子(母子?)が道路右脇から現れました!!!

道路のど真ん中を歩くので、車を停めていると…

私達の車線をこちらに向かって歩いて来ました…!!どうやら親子(母と子)のようです。

ヘタに車を動かすとクマを轢いてしまうかもしれないし…
と、主人がハザードを点けて停車していたところ、

こちらを全く気にする様子もなく、

こんな風に2匹並んでアスファルトの端に鼻を付けて、何やら食べている感じでした。
クマはアスファルトの端に集中しながら少しづつ場所をずらしていて、どんどん私達の車に近付いて来ました。

この翌日、知床五湖のガイドさんに聞いたところ、これはクマがアリを食べているのだそうです。
こんな巨体で(とはいえ、このヒグマたちはかなり小柄でしたが)、アリを食べるというのが何とも意外ですが、貴重なタンパク源なのでしょうかね?


この時、主人は運転席、私は助手席にいたので、クマは私側にいたわけなんですが、
日本の小説でクマが主役級の扱いで登場する小説は全て読破しているくらい、クマを異常なまでに愛するうちの主人は、身の危険を感じて怖がっている私より、ヒグマが目の前にいる興奮と嬉しさの方が大きいらしく、夢中で写真を撮っていました。

私が「怖いから、もう車を出してよ!!」と叫んでいるのに、「大丈夫だよ。こっちを気にしていないし。」などと調子の良いことを言い、私がクマから離れたいのを聞き入れてくれず、結局こんな状態にまでなりました。

当然、窓は閉まっていますが、いくらクマがこちらを気にしてないからと言って、いつなんどき急に興奮してガラスを割って襲ってくるかわからないので、私は気が気ではありません。
心臓もバクバクして怖いのと同時に、私の身の危険<自分の興味という主人の態度にも腹が立ち、ついに(普段は温厚な私が←ウソ)主人に大激怒し、「いい加減にしてよ!私を殺す気!?」と怒鳴り、やっとクマの安全を確保しつつ、車を反対側車線に大きく膨らませて発進してもらいました。

この後は私の危険を「あの状況なら平気だよ~」と呑気にのたまう主人と大喧嘩になり、この時のことは、今でも恨みに思っています(==)
そして、今後、このようなことがあったら、かならず安全第一で行動すると約束させました。(っていうか、約束も何も、最初からそうしてよ!と強く言いたい!)

ガイドさんに聞いたところ、運転中にクマが近くによって来たら、クラクションを鳴らして音で驚かせるのが正解だそうですが、この後、見たクマ(ここまで近くではないが、この日以降にもまたクマに遭遇しました)は、クラクションを鳴らされても、「大きな物音に弱い」というクマのイメージとは裏腹に驚いて逃げる様子もありませんでした。
恐らく、知床のクマはクラクションに慣れてしまっているのではないでしょうか…??

ああ、無事でよかった。
「目の前の巨大な動物に危害を加えられるかもしれない…」という恐怖は、人生初の体験でした(主人のせいですけど、苦笑)。
恐怖や危険察知からアドレナリンが出る(プラス、主人への怒りも混ざってますが)のを感じ、自分ではどうすることもできない自然の脅威と対峙する、という体感は初めてでした。

次回の知床旅に続きます。

注記:日ごろの夫婦仲はとても良いです^^