さようなら、ニューヨーク!

2009年1月26日。

主人とスーツケース2つずつ、手荷物2つずつでニューヨークJFK空港に降り立ったところからスタートしたニューヨーク生活が終わろうとしています。

周囲の人と比べ、なかなかアメリカ生活に馴染めなかった私。
特に最初の10カ月位は本当に辛い毎日でした。窓から見える飛行機を見ては、あれに乗って私も日本へ帰りたいと涙し、毎日毎日あと何カ月と何日で日本に帰れる(でも、その当時は1年で帰れると思っていた!)と指折り数えたものです。

アメリカに暮らし始めは、悲しい、寂しい、辛い・・・といった気持ちに加え、苛立ちや心の葛藤にさいなまれることが多かった私でしたが、だんだんと適応するにつれて楽しい、嬉しい、面白い、愛おしい・・・という明るい気持ちになることが増え、貴重な経験だ、何かや誰かに感謝したい、など、アメリカ生活を前向きな気持ちで過ごせるようになりました。

そして今は、日本に帰れる安堵感、嬉しさ、日本での新生活への期待感、それと同時に愛着が湧いたアメリカとのお別れを惜しむ気持ちが入り混じった複雑な気持ち・・・人生で初めて味わう何とも言えない感情が湧きあがっています。

先日、今となってはすっかり馴染みになった家の近所を歩きながら思いました。
「ここは私のホームタウンと思える街になったなぁ・・」と。

この街に引っ越してきたばかりの頃は、当然ながら何がどこにあるのか右も左も全く分からず、どこもかしこも未知の世界でした。これもまた当然のことながら、道行く人のほとんどは英語かスペイン語で会話をしているし、そんな当たり前のことに対しても勝手に疎外感を感じてとても寂しい気持ちになっていました。
自分がアメリカに住んでいることに強い違和感を覚え、街が非常によそよそしいように感じて、これからこの街に住むということが信じられないような気持でした。

でも今はすっかり愛着が湧き、見慣れた馴染みの景色となったこの街・・・今ではアメリカ生活スタート当初とは逆に、この街を離れて日本に今日帰ることが信じられないような気持になっています。

「住めば都」という言葉がありますが、この街は私にとっての「都」になったんだな・・・と、今は感慨深い気持ちでそう思っています。

毎日が濃厚で貴重な体験だった1年8カ月のニューヨーク生活。私の人生の財産です。
本当ならばニューヨーク最後の今日に、もっと色々なことを書きとめておきたいはずなのに、胸がいっぱいで言葉に詰まってこれ以上文章が思い浮かびません・・・。

ニューヨークで味わった様々な思い、そしてたくさんの思い出を胸に、あと約12時間後に日本へ向かって発ちます。

これまでブログを通して、私を支えて下さった皆様、本当にどうもありがとうございました。心よりお礼を申し上げます。

このブログは初め、『HOW TO START 海外生活』というタイトルのもと、ニューヨーク赴任が決まった直後から海外生活の準備事項の記事を書くことから始まりました。
そんなこともあって、これから少しの間だけ、「HOW TO FINISH 海外生活」(!?)といった感じで、帰国後、日本での生活が軌道に乗るまでの出来事を綴っていきたいと思います。
もうしばらくの間だけ、よろしければお付き合い下さいませ(*^_^*)

それでは、次回のブログ記事アップは日本からになります!

さようなら、ニューヨーク!!!

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