【体験談】アメリカでパスポート盗難~帰国・盗難被害のための備え

また、本記事の最後に、パスポート盗難被害から帰国までの詳細を記録した記事のリンクも付いています。ご興味のある方はそちらも併せてご覧下さいね!

※以下の記事におけるアドバイス等は個人的見解に基づくものであり、事務手続き等に関しては2023年9月時点の要件です。手続きをされる際には、必ずご自身で総領事館の公式HPをご確認下さい。


パスポートを失くしたら、 帰国するためには何が必要?

旅行者であれば通常は、パスポート盗難被害後、予定通り帰国したいと考えると思います。
そうなると、パスポートの再発行より短時間で入手でき、パスポート代わりとなる『帰国のための渡航書』を最寄りの日本総領事館から発給してもらう必要があります。

これについて、詳しくは在ロサンゼルス日本総領事館の公式HPに記載されています。

『帰国のための渡航書』発給申請のためにやるべきこと

私がおすすめするやることリスト優先順:
①警察に行く
①と②、どちらを優先するか迷いましたが…
後ほど詳しく書いていますが、「警察署発行の盗難証明書」(ポリスレポート)が必要ですので、すぐに警察に届け出ましょう。
②領事館の予約を取る
現在、在ロサンゼルス日本総領事館については予約制です。必要な書類を揃えることも大事ですが、揃える前に、いつ揃うかを見越して発給申請のための予約を取ることをおすすめします!
また、帰国に際し急を要するものの、思うような予約が取れない場合は総領事館の緊急連絡先に電話してみるのも手です。
③帰国便を変更する必要がある場合は変更する
総領事館での『帰国のための渡航書』発給申請時、帰国便が決定している必要があります。
④領事館提出用の必要書類を揃える
詳細は在ロサンゼルス日本総領事館の公式HPに記載されていますので、そちらをご参照いただきたいのですが、以下、必要書類を体験談に基づくアドバイスと共にリストアップします。

★必要書類リスト総領事館公式HP掲載順)★
パスポートを盗難または紛失した場合には、
I.「パスポート紛失の届出」
II.「新規パスポートの申請」または「パスポートまたは帰国のための渡航書の発給申請」

をします。ここでは緊急性の高い帰国に適している「帰国のための渡航書の発給申請」について書いています。

I.「パスポート紛失の届出」

(1) 紛失一般旅券等届出書
書類は総領事館窓口にあり、申請のための訪問時に記入作成が可能でした(事前にダウンロードして用意もできます)。ただし、申請人が未成年(18歳未満)の場合は、申請書に法定代理人(親権者等)の署名が必要であるため、事前に準備が必要ですので詳細は総領事館HPをご覧下さい。

(2) 警察署発行の盗難証明書(盗難の場合)1枚
恐らくこれが最も用意するのに手間がかかります。これについては次項で詳しく書いています。

(3) 6ヶ月以内に撮影した写真 2枚
大型ドラッグストアなどで、写真プリントが可能です。(こちらの記事をご参照下さい。)


(4) 紛失・盗難されたパスポートのコピー
総領事館HPに「※あれば提出して下さい。」とあります。
主人は、携帯で撮影していたパスポートの写真を申請時に提示しました。


II.「帰国のための渡航書の発給申請」

(1) 渡航書発給申請書(領事窓口にあります)1部
書類は総領事館窓口にあり、申請のための訪問時に記入作成が可能でした(事前にダウンロードして用意もできます)。ただし、申請人が未成年(18歳未満)の場合は、申請書に法定代理人(親権者等)の署名が必要であるため、事前に準備が必要ですので詳細は総領事館HPをご覧下さい。

(2) 6ヶ月以内に撮影した写真 1枚
大型ドラッグストアなどで、写真プリントが可能です。(こちらの記事をご参照下さい。)
現在の総領事館HPには「・アメリカのパスポートサイズの写真で受付できますので切らずにお持ちください。」とあります。

(3) 期限切れのパスポート(日本旅券)
パスポートを盗難・紛失している場合には、上記(1)、(2)に加えて紛失届の手続(上記I)をします。

(4) 航空券または予約確認書(搭乗者、搭乗日、便名が確認出来るもの)1部
こちらも重要です。つまり帰国便が確定している必要があります。

(5) 有効な米国滞在資格を確認できるもの
旅行者は、ESTAの控え、往復の航空券の確認出来るもの

(6) 戸籍謄(抄)本(6ヶ月以内に発行されたもの。コピー可。)1部
持参してなければ、ご家族や友人に頼んで入手する必要があります。私達は日本で入手した戸籍謄本をpdfで送ってもらい、プリントアウトして持参しました。

(7) 現住所を確認できるもの
・運転免許書、申請人宛郵便物、チェックブック等
・旅行者は、滞在先ホテルのホテル名、住所、電話番号を申請書に記入


警察に行く

アメリカの警察署は日本のように24時間受け付けていることはまれです。
例えば、私達が被害に遭ったネバダ州ラスベガスでは、8、9時~17時対応がほとんどでした。
被害に遭った時間が夕方の場合、一刻も早く開いているうちに警察に行くことをおすすめします。

また、ホテルに宿泊している場合、コンシェルジュほか、ホテルスタッフに最寄りの警察について相談するのも手です。

私達の場合、3連休前の夜に盗難被害に遭いましたが、ホテルスタッフが24時間対応可能なラスベガス空港(ハリーリード国際空港)警察の存在を教えてくれました。(詳しくはこちらの記事



警察で「警察署発行の盗難証明書」または代わりとなるものを発行してもらう

警察に行き、事情聴取と『Voluntary Statement(任意調書)』に記入を終えると、「盗難証明書」(ポリスレポート)はその場でもらえないものの(警察での正式なオンライン受付等、ある程度時間がかかるようです)、代わりにEVENT NUMBERという、事件のID番号が付いた書類、『VICTIM’S IMFORMATION GUIDE』を受け取ることができます。

これを総領事館に提出し、盗難として受け付けてもらうことが可能でした。
これについてはの詳しい記事はこちらです。

総領事館で申請

必要な書類が揃ったら総領事館で申請します。
私達は在ロサンゼルス日本総領事館で手続きし、申請から「帰国のための渡航書」の受け取りまでの所要時間は約5時間で、申請受付から発給まで約4時間かかりました。
なお、受け取り時には手数料として18ドルを支払いました。


盗難・紛失への備え

とにかく失くさない、盗まれない!ことが第一ですが、以下、私の考えるもしもの時のためにできる備えです。

①パスポートは厳重に保管する
結局何よりこれが一番大事!
カジノやアウトレットでのショッピングなどでは携行が必要ですが、しっかり管理をすることが大切。

②外観がお財布と紛らわしいパスポートケースの使用は避ける
主人は周囲にチャックが付いた、黒く細長いパスポートケースを使っていました。そのためスリがお財布と間違えて盗んだと思われます(お財布は無事でした)。
逆に、パスポートが透明のケースなどに入っていれば、金銭的には無価値だと思って盗まれなかったと予想します。

③パスポート保管場所とは別でコピーを持つ、携帯に写真を撮る、同行者がいれば持ち合う
一部ネットではこれらの行為を不用心という声もありますが、被害体験者からすれば不用心と言われようが、こうする方が良いと思っています。

④ESTAの控え、往復の航空券の確認書の控えはプリントアウトや携帯で撮影して持つ

「帰国のための渡航書」の際に役立ちます。

⑤戸籍謄本(抄本)、証明写真を持って行く
「帰国のための渡航書」の際に役立ちます。ただ、いずれも6ヶ月以内のものが必要なので、結構手間がかかります…が、心配な方は備えておくと安心です。

⑥高級ブランド品は身に付けない
主人はスリでしたが、ひったくりの被害に遭わないためにも、一見してそれと分かるブランド品を身に着けるのは危険です。
だいぶ昔ですが、NYに住んでいた時、日本人観光客は他のアジア人と比べてオシャレなので遠目から見ても目立っていました。ましてやブランド品を身に付けているとより危険です。


盗難被害から帰国まで、詳しいストーリー

最後に、私達の体験談の詳細についてのブログ記事のリンクをリストにします。
ご興味のある方はぜひご覧下さい!

【実録】パスポート盗難 in ラスベガス⑤:アメリカ旅48

2023年8月25日~9月5日のアメリカ旅行記、↓の続きです!

~2023年8月25日~9月5日のアメリカ旅の全旅程~

本日掲載しているのは「←」マークの旅程です

往路  :21:05 NH126便 ビジネスクラス
1日目:カリフォルニア州アーバイン・友人宅泊
2日目:カリフォルニア州アーバイン・友人宅

    ラグナビーチ
    アーバイン周辺でショッピング
    友人宅プールとBBQ
 ↓   アーバインからラスベガスへドライブ①
 ↓   アーバインからラスベガスへドライブ②

3日目:ネバダ州ラスベガス
    ラスベガス サイン観光
    ラスベガス ストリップ&ランチタイム
   【ザ ベネチアン リゾート ラスベガス】泊 
    >> ロビー&プール
    >> 客室 
    >> カジノ・飲食店など
    >>フレモント・ストリート観光
    >>人気ベーグル店での朝食
 ↓   ラスベガスからザイオンへドライブ①
 ↓   ラスベガスからザイオンへドライブ②

4日目:【ユタ州ザイオン国立公園】泊
    ロッジエリア情報
    キャビン宿泊記
    ビジターセンター
    Grottoトレイル
5日目:【ユタ州ザイオン国立公園】泊
    朝トレッキング・ロッジカフェの朝ごはん
    公園南側の町・Springdale
    公園内の生き物たち
    トレッキングと公園内ディナー
    East Entranceへのドライブ
 ↓   アンテロープキャニオンへドライブ①
 ↓   アンテロープキャニオンへドライブ②
 ↓   アンテロープキャニオン観光
 ↓   モニュメントバレーへドライブ
6日目:モニュメントバレー【The View Hotel

    >> 客室
    >> レストラン
    モニュメントバレー絶景スポット
7日目:モニュメントバレー【The View Hotel

    バレードライブツアー
    映画『フォレストガンプ』ロケ地
8日目:米国2位のダム・グレンキャニオンダム 
 ↓   ラスベガスへドライブ 
   【ザ ベネチアン リゾート ラスベガス】泊 
 ↓   パスポート盗難事件レポ①
 ↓   有名店でのステーキディナー
 ↓   パスポート盗難事件レポ③
9日目:ベガスのアウトレット&ドライブ
    カリフォルニアのドライブ
   クラウンプラザホテル ロサンゼルス ハーバー】
    >> 共有施設とスイートルームの客室
    >> 朝食・夕食@レストラン
    サン ペドロのラーメン店
10日目:トーランス周辺ショッピング
    パスポート盗難事件レポ⑤⭐今日の記事
11日目:カリフォルニア州サン ペドロ泊

*モニュメントバレーはユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域一帯を指しますが、私達の宿泊したホテルがアリゾナ州でした

今回は、少し間が空いてしまいましたが…
パスポート盗難 in ラスベガス④の続きです!

過去の記事一覧はこちら↓

これまでを軽くおさらいすると以下の通り:
A. 主人が盗まれたパスポートの代わりとなるものを得て、帰国の途につくためには、パスポート再発行より「帰国のための渡航書」の方が早く発給されるため、日本総領事館でそれを発給してもらいたい
B. 土日月の3連休前夜の金曜日夜にパスポートが盗まれ、最短でも日本総領事館が開くのは火曜日、しかし、総領事館は事前ウェブ予約制で、盗まれてすぐの予約を試みたが予約できなかった
C.「帰国のための渡航書」は、日本総領事館で発給されるが、いくつかの書類が必要

そして、盗難被害後の主人が日本総領事館に行く前に揃えなければならない書類はこちらでした。

① 警察発行の盗難証明書
② 戸籍謄(抄)本(6ヶ月以内に発行されたもの、コピー可)
③ 6ヶ月以内に撮影した写真
④ 有効な米国滞在資格を確認できるもの(ESTAの控え、往復の航空券の確認出来るもの)
(お財布は盗まれていなかったので、現住所を証明できる日本の免許証は手元にありました)

この時点での進捗は、以下の通り。
①:入手済み(正確には盗難証明書の代わりとなる『VICTIM’S IMFORMATION GUIDE』を入手)→詳細はこちらの記事
②:主人の部下に依頼中だが、日本もまだ土日だったので進捗なし

ということで、③と④の準備をこの日(2023年9月3日(日))はすることに。

日系スーパーミツワマーケットプレイスでランチの後、向かったのはアメリカのドラッグストアのチェーン店 【Walgreens】でした。
というのは、ネットで調べたところ、【Walgreens】で写真をプリントアウトできるとのことだったので、主人の「帰国のための渡航書」用の写真をここで印刷しようと思ったからです。

こちら店舗の外観なのですが、外の壁にも1-HR PHOTOって書いてあるので、ここでできそう!


店内の片隅に見つけたこのマシーンで印刷オーダーができました。


不幸中の幸いだったのは、主人がパスポートに使えそうな顔写真データが、旅行に持ってきていたPCに入っていたこと。会社で撮影されたものをそのまま保存したいたようです。なのでそれをUSBに移してこのドラッグストアに持参しました。

オーダーはタッチパネル式で、とても簡単でした。
ちゃんとパスポート写真用、という選択肢があり、顔写真をズーム操作して顔の大きさや目の位置などをパスポート仕様にできるようになっていて便利!


しかもレビュー機能もついていて、これから印刷する写真がパスポート用として適切かを判断してくれるという優秀なマシーンでした。


こちらが支払確認画面。
パスポート紛失者は顔写真が2枚必要なので、数量2にしたところ…
支払う時には分かっていなかったんですが、もともと数量1で2枚でした。

のちに、写真を受け取った時、数量2で写真が4枚あることに気が付きました…
ちなみに4枚で33.98ドル。

この写真コーナーにいた店員さんに、写真の印刷までどれくらいかかるか尋ねたところ、この時は他のオーダーが無かったからかもしれないけれど、「その場で少し待てばできるよ!」とのお答えでした。

オーダーを受けて、スタッフさんが写真コーナ―の奥でPCを操作してプリント準備中。


この↑スタッフさんがとても親切な人で、出来上がった写真を私達に渡しながら、私達がマシーンでオーダーした写真サイズが、「『パスポートサイズ』を選択してオーダーしてるけど、アメリカのパスポートのサイズの〇インチ×〇インチで大丈夫?」とわざわざ確認してくれました。

そう言えば、そんなこと考えていなかった…!!
言われてから気が付いて2人でインチをセンチに換算しようと、スマホをいじっていたら、近くにいたアジア人の別のスタッフさんがやってきて、「〇インチは■センチだよ。」と助けに来てくれました。この人もとっても親切だったんです~(涙)。

しかも、私達がスタッフさんに「定規を貸してもらえますか?」と聞いたら、私達がプリントした写真サイズが日本のパスポート用として使えるか確認したいと思っているという意図を汲んでくれ、アジア人のスタッフさんが、お店のPCで日本のパスポート用写真サイズを調べてくれて、一緒にプリントした写真のサイズを測って確認までしてくれました。なんて優しいの~!!!

お店を出る前に、最初のスタッフさんにももう一度お礼を言いに行くと、「自分は義父なんだけど日本に子供がいるから、いつか日本に行きたいんだ。」と言っていました。
そんな彼に「本当に助けてくれてありがとう!いつか日本に来てね。」と言って別れました。

パスポートを盗んだヤツは悪いヤツだけど、一方で【Walgreens】のスタッフさん2人がとても親切で感謝の気持ちでいっぱい。

さて、こうして無事に顔写真も印刷したので、お気に入りのスーパーへと向かいます。


アメリカでチェーン展開している【TRADER JOE’S】


ここのつぶつぶオレンジジュースが好きなので、購入。本当はマンゴーも買いたかったんだけど、食べごろなものがなかったので断念し、


おみやげ用や自宅用のお菓子などを買って帰りました。ここのお菓子は日本人の口にも会うものが多く、お手頃価格で美味しいのでおみやげにおすすめ!


あとエコバッグも購入。確か3.99ドルだったと思うけど、日本では大人気につき、ビックリするくらい高値で売られていますよね。自分用と義母、義姉用に3つ買いました。(今思えばサーディン柄も買っておけばよかったと後悔…)


一旦ホテルに戻った後、主人はホテルで④ 有効な米国滞在資格を確認できるもの(ESTAの控え、往復の航空券の確認出来るもの)を印刷。

その後、夕食を食べに歩いてサン ペドロの飲食店街へ。


この日はタイレストランへ。

★ Baramee Thai Restaurant
354 W 6th St, San Pedro, CA


主人の帰国に必要なものも揃いつつあり、ホッとした、そんな夜でした。
あとは、主人の部下にお願いしている戸籍謄本の写しと、ウェブ予約できなかった総領事館がどうなるか!?

この時点でできることはすべてやったので、CAのソノマのリースリングで乾杯(って。主人は飲めないので私しか飲まないけど、笑)。


グリーンカレーとパッタイをいただきました。お味はまあまあでした。


ホテルに帰り、テレビをつけると日本のSASUKEのアメリカ版!?みたいな『NINJA WARRIOR』をやっていました。


この日、National Finalだったみたいで、アメリカの猛者たちが力強いプレーを見せてくれていました(笑)


女性のプレーヤーもいましたよ!!

…と、こんな風にサン ペドロでの2晩めは過ぎて行ったのでした。

次回はサン ペドロ周辺の観光スポットをご案内します!

★このパスポート盗難事件について、今は旅行記として時系列で綴っていますが、今後同じ被害に遭われた方のお役に少しでも立てるように(そんな被害者が全く出ないことを望みますが)、このアメリカ旅行記終了後に盗難被害後にすべきことをまとめた記事を作成する予定です。